鉢植えレモン

鉢植えレモンの育て方。 挿し木後3年目の苗木に果実を生らすために。

露地植えではなく、鉢植えでレモンを育てている方ほど、
「レモンの花が咲かない」
「レモンの蕾が落ちる」
「レモンの果実が生らない」
と、その栽培に難しさを感じている人が多い様に思います。露地植えでも、鉢植えでもレモンを育ててみました。実際に育てた記録を残してみます。私が注意した部分を書き残す事によって、何人かの人が、収穫に至る事を期待します。

1、温度
レモンはマイナス3度以下になると、木が弱り、場合によっては枯死する事があります。鉢植えの場合は、簡単に移動させる事が出来るので、寒い日は室内に移動させましょう。

2、棒苗ではなく、大苗で始めたい。
今育てている鉢植えレモンの一番大きなサイズのもの。
高さ 155㎝ (鉢の高さ 約32㎝、土より上 約123㎝)
樹幹 100㎝
鉢  20ℓ鉢 (鉢の直径 約42㎝)

20ℓ鉢では、これ以上苗を大きく育てられない感じがします。20ℓ以上の鉢で育てるとすると、かなり重くなります。(20ℓ鉢でも、30ℓ以上の培養土が入ります) つまり、植え替え時等の事も考え、鉢植えでは20ℓ鉢が限界とすると、苗の大きさは120~130㎝以上には育てられません。この高さの中に、どれだけの枝をつけ、実を生らすかという事を考えると、株元に近い部分からまんべんなく枝分かれしている苗木の方が、果実がなるスペースが増え、コンパクトに仕上げる事が出来るという事です。棒苗ですと、どうしても枝が付いていない幹だけの部分が出来てしまいます。

3、施肥
レモンは肥料食いです。「こちら」を参考に、施肥してみて下さい。2019年2月に有機質肥料を施肥した後、施肥した内容を記録しています。読み直してみますと、上記施肥以外にかなりの回数、液肥を撒いています。樹勢や葉の色、或いは、果実の付き具合等を勘案しながら液肥を撒きました。化成肥料のやり過ぎは、「肥料やけ」を起こしてしまう可能性がありますので注意しなければなりませんが、液肥はこの心配がありません。(植え付け、植え替え時は2~3週間は液肥も施肥しない)
又、肥料をやっても、葉が黄色くなる時がありました。私の場合、苦土石灰を撒く事により治りました。この時の様子が「こちら」です。葉の状態を良く見て、何が欠乏しているのかを判断する事も大事な様です。

4、水やり
タイミングの基本は、「鉢土の表面が乾いたら水をやる」です。
春は2~3日に1回、夏は1日1~2回、秋は1~3日に1回、冬は3~7日に1回を目安にします。冬までに鉢土を若干乾燥気味にすると、耐寒性が強くなります。一方で、水をやり過ぎ、根腐れを起こす事にも注意します。

5、植え付け、植え替え
時期等に関しては、「こちら」で記載させて頂きました。又、実際に植え替えた時の記事は「こちら」になります。植え付け、植え替え直後の苗は暫く施肥を控えます。鉢植えであっても路地植えであってもです。肥料やけを起こし易いです。植え付け後、新根が出て自分で養分を吸収出来るようになってから施肥するのが一般的の様です。時期にもよりますが、2か月程は化成肥料を施肥しませんでした。
又、植え替えに関しては、毎年したいものです。「放っておくと鉢の中が根でいっぱいになってしまいますので、通常 2~3年に1回のペースで植え替えてやる必要がある。」と言われますが、土の入れ替え、鉢土中に酸素を送り込む、古い根の除去等を勘案すると、毎年してあげたいと思います。

< 果樹の成長について >
「成長に関して、施肥の他に土そのものの状態があります。 鉢植えでは『根詰まり』を起こし易いです。 根が窒息する状態。固くて空気が入っていない状態は地上部とのバランスを崩します。 新根の成長=木の成長。晩秋まで肥料をやり続ける(2ケ月ごと)ことと新根の成長に合わせて根が成長する所の土に空気を送り続ける(新根の先を常に耕す)。 この2つです。 根の成長は春は勿論成長します。あとあまり知られてませんが秋にも大きく成長します。(夏は成長しません。) 根の成長は気温と関係しますので。 人が暑い時は木も暑い。」 「果樹の成長は根に比例します。 根が成長出来る環境作りが第一です。 2か月毎の肥料と酸素。 これが8割でしょうか。 あとの2割が地上部。 余分な枝を作らないことと幹を安定させること。 幹が安定しませんと果樹もストレスを感じます。 安心して成長させることでしょうか。」 頂いたこのコメントを意識しながら、施肥・土作り、植え替えをしています。

6、剪定
剪定の時期等に関しては、「こちら」で記載させて頂きました。強剪定をした方が大きな成長を見せてくれるかどうかを、現在検証中です。一定の大きさになるまでは、
① 風通しを良くする様に枝を切る。
② 長い枝の先端を切り詰める。
③ 春枝を残し、夏枝と秋枝を根本から間引く。
④ レモンは内向性。内側の細枝に実を付ける習性があります。内側の細枝も邪魔にならない程度に残す。
に注意して剪定を行いたいものです。

又、この際、「仕立て」についても対処します。枝が立ち気味であると果実が生りにくい様です。(樹勢が強い間は、木自身が成長するのに集中し、子孫・果実を残そうとしません。)ですので、立ち気味の枝を引っ張って(樹勢を抑えて、子孫を残そうとさせます)苗を仕立てます。鉢植えの場合、先ず、鉢の縁に紐を巻きます。その縁に巻いた紐と枝を紐で結ぶと、上手く下に引っ張れます。鉢の真ん中に棒を立てると、枝を引っ張り上げる時に便利です。

7、害虫・病気
鉢植えでは、今の所大きな被害に会っていません。 虫・病気共に大丈夫です。青虫は、日々、手で取っています。これは欠かせません。しないと、葉が全部なくなってしまいます。卵が付いているのを見つけると、その時点で取り除きます。他に、エカキムシ等にもやられますが、特に症状がひどい葉を取り除く程度で大丈夫の様です。特に新芽の部分が、ハマキムシ等にやられやすいので、ベニカXファインスプレーを新芽の部分にだけ噴き付けたりしました。

一度黄色くなった葉は、元の緑色の元気な葉には戻りません。元気な葉に戻そうとするのであれば、黄色くなった葉、或いは、病気を罹った葉は取り除きます。その後、又、新芽が出てきますので、これを育てる様にします。その状態によっては、葉を切るのではなく、枝を切り取りました。枝ごと作り直します。どうしても、その場所に新たな枝が欲しい場合、接ぎ木をしてみるのも1つの手段と思います。例え接ぎ木が成功しなかったとしても、穂木が枯れ始めると、その元の台木側から新芽が出だす事があります。

8、摘蕾・摘果
その苗木の大きさから、生らせる果実の数を決めます。3年目の苗木なら、2~3個、上記20ℓ鉢なら、 8~10個程度、という具合です。5月~6月、ジューンドロップ(生理的落果)を想定し、若干多めに残しておいた方が良い場合もあります。適正な数だけを残してから落果してしまうと、果実の数が減ってしまいますので、ジューンドロップが終わってから、適正な数に摘果します。しかしながら、蕾・果実をあまり残し過ぎると、逆に落果が酷くなったり、或いは、果実が成長しなくなるので注意します。

今年は苗木の限界を知る為、当初 17個程度の果実を残してみました。すると、全体的に、果実が成長しませんでした。小振りの果実ばかりになった様です。その後、更に摘果し液肥を追肥した所、少し大きくなってきた様ですが、昨年程の成長は見せてくれません。今、3年目の苗木に果実を生らす検証を行っていますホームセンターで売られている「実付きレモン苗」を再現できるのか?を検証しています。

幹が切り取られ、苗木の成長を意図的に止めている様です。同じ様にしてみたら・・・今、徹底的に、新芽を取り除いています。その様子を以下に、書き記しておきたいと思います。

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平成29年6月17日、挿し木でレモンを増やしました。その時の様子は「こちら」です。それから2年が経過しました
令和1年3月3日、小さな鉢で育てたレモン2鉢と大きな鉢で育てたレモン2鉢を、1つは強剪定し、1つは全く剪定をしませんでした。その時の様子は「こちら」です。初めは、強剪定しなかった苗の方が成長したのです。蕾を付け、花を付け、そして、実が生りました。「2年目の鉢植えレモンで果実が収穫できる」と喜んでいました。その時の様子は「こちら」です。しかしながら、期待を裏切らず落果・・・

一方、強剪定をした苗木は、全く変化(成長)を見せず、6月22日頃、やっと新芽や蕾が見られる様になりました。この頃から逆に、強剪定をしなかった苗の成長が止まります。成長には周期がある様に思えます。強剪定をした事によって、その時期にずれが出来たのかもしれません。こちらが、今日現在の強剪定をしなかった苗です。

全体的には、元気にすくすく成長してくれています。が、「新芽が出て急成長」という感じではないです。一方で、強剪定した苗はといいますと・・・

薄黄緑色の葉が、全て新芽になります。沢山の箇所から、上へ上へと伸びています。そして、2つの果実も落果せず残っています。新たな花も咲きました。他にも、蕾が見られます。6月2日頃では、全く逆でした。強剪定しなかった苗が成長を見せ、強剪定をした苗は動きなし。

この鉢の大きさなので、3つは収穫出来て良いと判断。今、生っている2つの果実と、1つの花を育てるこれに注力することにしました。注力するにはどうすれば良いのか?
① 他の蕾は摘蕾する。
② 新芽は切除する。
少し可哀想な気にもなりますが、強剪定をした苗木ですので、ここは検証する事にしました。
恐らくは、上記の①②をしないでいれば、実は一定の大きさになったら、落果して終わり。他の成長を全て取り除いて、実の成長に集中して頂きましょう。

上や横に伸び出していた黄緑色の新芽を全て切除しました。切り口に癒合促進剤を塗っておきました。左上側の花以外の蕾は全て摘蕾しました。

可哀想・・・と思ってしまう程、散髪してしまいました。新しい毛が生えてきても摘み取ってしまいましょう。ここまでしたら、>3年目で収穫に至る事が出来るのか?検証です。

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2019年7月28日(日)

果実は落果する事なく、順調に育ってきています。7月13日の時と比較してみましょう。

果実の幅、2.3㎝程度まで育ってきております。見た感じは、「もう、落果しないのでは?」という感じです。何故、落果せずに今日を迎えているのか?

チェック出来る限り毎日枝を見ています。新芽は、出ない時は全く出ないのに・・・こういう時は、ちょこちょこ生えてきます。 ^^;見つけたら、直ぐに取り除いています。これの繰り返ししかしておりません。さて、これで収穫までいけるのでしょうか?20ℓ鉢には、8~10個。9号鉢には、3~5個のレモンを生らせるでしょうか?記録を続けてみます。 ^^

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korolemon

■ニックネーム korolemon Lemonを育てています。 子育て奮闘記ならぬ、Lemon育て奮闘記です。 自宅の庭で、ちょとした隙間を見つけて、ちょっとした家庭栽培・・・ 自分で調べた「あれこれ」を実際に自分でやってみて、 どんな結果になるのかの検証です。 奮闘記です。

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