投稿 2017年9月17日 8:40
更新 2020年5月15日 0:00
~ レモンの木の剪定方法 ~
レモンの実付きを良くするために!
もくじ
1、レモンの木の剪定目的
剪定とは枝を切り、木の形を整えることです。
① 木をコンパクトにする。
② 日当たりや風通しを良くし、病害虫被害を少なくする。
③ 翌年の果実を付きやすくする。
等の効果があります。
柑橘系の木は剪定に強く、少々失敗しても枯れる事はほとんど無いようなので、頑張ってチャレンジしていきましょう!
2、レモンの剪定 適期 ⇒ 2~3月
剪定の適期は、枝葉の成長が緩やかになってきて、寒さの影響も少ない2月下旬から3月下旬です。庭植え・鉢植え共、剪定の内容は次の通りです。
① 木の広がりを抑える。
木の高さや横への広がりを抑え、コンパクトにしたい場合は、木の大まかな形を決め、太い枝をのこぎり等で切っていきます。変則主幹形に仕立てる場合は、4年目以降に剪定を行い、芯を止めます。
木の高さを抑える際に、長い枝を途中で切ると、翌年さらに長い枝が発生します。なので、枝の分岐部で切るのがポイントとなります。又、枝分かれしている部分を切り残しなく切ることも大切になります。切り残しがあると、切り残した(出っ張った箇所)が枯れ、大事な部位にまで枯れこみが入る可能性があります。
枝を切る量にも注意が必要です。一度(一年)の剪定で、いきなり樹高を低くすると、翌年に切り口付近から太くて長い枝ばかりが発生する他、数年間は実付きが悪くなります。なので、1年で切り下げる高さは50㎝程度にし、2~3年計画で少しずつ下げます。
② 不要な枝を間引く
①「木の広がりを抑える」が終わったら、今度は不要な枝をさらに切ります。但し、枝を減らしすぎるとその年の実付きが減るほか、剪定した年に長くて太い枝が多く発生して、翌年以降の実付きも悪くなることがあるので注意が必要です。全体の1~3割の枝を切り落とすのを上限とし、葉が軽く触れあう程度にします。
又、ここでは、剪定した年に果実がなりにくい枝を優先的に間引く必要があります。今シーズンに果実がなった枝や夏枝、秋枝には果実がなりにくい傾向があります。なので、それらの枝は優先的に間引きます。春枝の内、果実のなり痕がない枝は、優先的に残すようにします。
③ 長い枝の先端を切り詰める
上記①~②で残った枝のうち、長い枝(25㎝以上)だけを選んで、先端の1/3程度を切り詰めます。切り詰めることで、剪定した年の春に適度な長さの枝が多く発生します。
何故、長い枝だけを切り詰めるのかというと、25㎝以上の長い枝は、枝の生育に栄養の大半を用いるため、花芽があまり付かないからです。切り詰めることで充実した枝が発生し、剪定した翌年に果実がなります。
逆に、長く成長していない枝は、先端部を長く切りすぎると、剪定した年に果実が生らなくなってしまいます。柑橘の花芽は、枝の先端付近にしかつかない為、枝を長く切り詰めすぎると、花芽の多くがなくなるのに注意します。
3、春枝・夏枝・秋枝の特徴と夏季剪定
柑橘の枝は、3~6月に伸びる春枝と、6~8月に伸びる夏枝、8~10月に伸びる秋枝に大別されます。
春枝にはその年に果実がつきます。付かなかった枝でも、翌年には開花して果実がつくため重宝されます。
夏枝は徒長しやすいため、翌春になっても少ししか開花・結実しません。
秋枝に至っては生育が悪いため、ほぼ開花しません。
夏枝も秋枝も不要なので、可能な限り発生と同時に、付け根から間引きます。
夏季剪定
3月の剪定時期に、春枝・夏枝・秋枝を見分けるのは難しく経験が必要です。夏枝は25㎝以上に成長する事や、夏枝や秋枝の切り口の断面は三角形になる傾向であることを気にしてみて下さい。
4、剪定後には癒合促進剤を塗る
上記 ①~③の各段階が終わったら、剪定による枯れこみや病原菌の侵入を防ぐ為に切り口に癒合促進剤を塗ります。(切りながら塗っても良い) 癒合促進剤とは殺菌剤が練りこまれたペースト状の液体です。塗布して空気に触れると次第に固まります。
どうしても、入手できない場合は、木工用接着剤(ボンド等)でも代用可です。全ての切り口に塗布するのは大変な方は、切り口の直径が1㎝以上の部分に優先的に塗ると良いです。
*衣服等に付着すると取り除くのが大変なので、固まるまでは触れないように注意します!!
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*実際に、剪定をしてみた記事がこちらです!2017年10月15日の記事です。
👉 「レモンの剪定をしてみた!」
*レモンの木を急成長させる検証の為に、強剪定をしてみました。
強剪定をすると樹がビックリして、
① 樹勢が強くなり、大きく成長する、
② 生命の危機を感じ、子孫を残そうとする、
等と聞いたからです。
「レモンの樹を強剪定すると、より大きな成長を見せてくれるのか? 地上40㎝以上を全てカット!」(2019年3月3日)の記事は、「こちら」から!!
*よく似た大きさの苗木を4つ用意して、
①小さな鉢の苗を強剪定したもの、しなかったもの、
②大きな鉢の苗を強剪定したもの、しなかったもの、
でどの様な違いが生まれるか検証をしてみました。
その後の成長の違い、その変化をアップしています。
その記事(4月24日)は、「こちら」から読んで頂けます!!
令和2年2月8日(土)レモンの剪定を行いました。
その時の記事が「こちら」です!
是非、ご覧ください!
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5、追記
* 剪定での枯れ込みに関して、後日頂いたコメントです。
注意ポイント
『切り残しがあると、切り残した(出っ張った箇所)が枯れ、大事な部位にまで枯れこみが入る可能性があります。』これは剪定であまり知られていない人が多いです。
少し残した枝部分は養分の通り道から外れますし、当然葉っぱもありませんので同化養分を蓄えられません。レモンの剪定で注意があります。
レモンは内向性。内側の細枝に実を付ける習性があります。レモンの剪定時に内側の細枝も邪魔にならない程度に残して下さい。
これは、初めて学んだ事。
風通しをよくする為に、内側の細枝ほど切除していた枝でした。
夏枝・秋枝剪定時から、注意していきたいと思います!!
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色々な剪定を行った苗木を含め、毎月のレモンの様子(変化)を記録しています。
「こちら」から毎月の記録をご覧になれます!!
また、レモンの育て方をまとめてみました。
「レモンの育て方 完結編」は、「こちら」から!!是非、ご一読下さい!!
👉 剪定 カテゴリー
私が剪定をした時の様子や、
同じ成長具合の苗木を2つ用意して、片方には強剪定を実施、もう片方には剪定をせずに、両者の違いを見てみたブログ記事等をアップしています。
よければ、ご覧下さい。 m(__)m
カテゴリー 剪定 https://korolemon.com/category/pruning/
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